「コート」は冬の定番アウターの一つですよね。
さまざまな形やデザインがある中で、メルトンコートとはどういうコートなのかご存じでしょうか?
種類や着こなし・手入れ方法など、知っている様で知らない方も多いと思います。
そこで今回はメルトンコートとは?種類やメンズの着こなしと、お手入れ方法も紹介します。
メルトンコートとは?
メルトンコートとは、ある特定のコートを指すものではなく、メルトン生地で作られたコート全般のことを言います。
メルトン生地とは、羊毛(ウール)や化学繊維の素材を使用した、フェルトの様な厚手の生地を指し、特徴としては「保温性が高い」点。
一般的なコートの多くはこのメルトン生地で作られており、ウールを混紡していれば「ウールメルトン」、化学繊維のみならば「メルトン」と表記されます。
ウールを混紡する比率が高くなると、
- 保温性が高くなる
- 生地の高級感が増す
- 丈夫で長持ちする
- 価格が高くなる
- 重さが出てくる
- お手入れがデリケートになってくる
メリット・デメリットがそれぞれあるため、ご自身の好みや予算に合わせて選びましょう。
続いてはメルトンコートの種類について紹介していきます。
細かく言い出すとたくさんあるので、メルトン生地を使うことが多い代表的なコートをいくつか挙げていきますね。
メルトンコートの種類を紹介
それではメルトンコートの種類を紹介していきます。
Pコート
「Pコート」は、イギリスの海軍が軍服として使用していたコート。
短めの丈感でダブルボタンの前合わせが主流です。(※シングルボタンのタイプも有ります)
ダブルの前合わせなので、風向きによって留める方向も変えられますよ。
キレイめな雰囲気を演出してくれるため、年代に関係なく人気の高いコートと言えます。
ダッフルコート
「ダッフルコート」は、北欧の漁師が着用していた上着が元になっているコート。
参照元:https://www.palcloset.jp/
フロントボタンが「トグルボタン」であることと、「フード」が付いていることが大きな特徴です。
トグルボタンが採用されている理由は、寒さでかじかんだ手や、手袋をした状態でもそのまま留めて外せるようにするため。
また、トグルは木製だけでなく、水牛の角などを使用することも多くあります。
フード付きのデザインで少しカジュアルになるため、10代〜20代を中心に人気の高いアイテムです。
チェスターコート
「チェスターコート」は、テーラードジャケットの着丈をそのまま長くしたような、キレイめでドレッシーな印象の強いコート。
参照元:https://zozo.jp/
おしゃれにキマる大人っぽい印象を与えてくれる、フォーマルライクなアウターです。
メルトンコートの種類の中でも、幅広い年代・ジャンルで取り入れられているアイテムになっていますね。
キレイめなスタイルや、大人っぽいスタイルが好きなメンズに特におすすめです。
ステンカラーコート
コートの中で最も多いデザインがこの「ステンカラーコート」。
参照元:https://www.mono-mart.jp/
シャツ襟のようなデザインが最も特徴的です。
最も多く採用されているデザインにもかかわらず最後に紹介した理由は、ステンカラーコートはメルトン以外の生地も非常に多いためです。
サッと羽織るだけでサマになりやすく、着回し力の高さも魅力。
ロングコート初挑戦の方に最もオススメのタイプですね。
【タイプ別】メルトンコートのメンズの着こなし18例
いろいろな種類のあるメルトンコートを、おしゃれなメンズはどの様に着こなしているのでしょうか?
続いてはメルトンコートのメンズの着こなしを紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
Pコート
ブルーのスウェット×グレーのワイドパンツ ×ドレスシューズ
参照元:https://wear.jp/
着丈が短く、スッキリとした印象になるPコート。
デザイン自体はフォーマルな印象が強いので、着るだけでコーデを大人っぽくしてくれますね。
黒・グレーのモノトーンにブルーを差し色にして個性を加えています。
白のロンT×ブラウンのワイドスラックス×ドレスシューズ
参照元:https://wear.jp/
もともとはタイトでコンパクトなPコートですが、今の基本はオーバーサイズで着こなすがおすすめ。
ブラウンのスラックスに黒の革靴で上品に引き締め、大人の雰囲気をアップ!
色味を抑えた冬らしい着こなしですが、白のインナーで程よく明るさも加えて素敵ですね。
ベージュのニット×テーパードパンツ×白スニーカー
参照元:https://wear.jp/
落ち着いた大人の雰囲気漂うコーデ。
コートをオーバーサイズにすることでリラックスした雰囲気が加わり、余裕を感じさせます。
足元は白スニーカーでクリーンな印象に仕上げていますね。
白パーカー×黒のワイドパンツ×黒スニーカー
参照元:https://wear.jp/
Pコートにパーカーの重ね着は定番ですが、オーバーサイズで合わせて今っぽいゆるシルエットが◎
パーカーがコートのドレス感を程よくカジュアルダウンさせ、フードが小顔効果も作ってくれます。
また、白・黒+1色の、初心者にもオススメの色合わせですね。
ベージュのニット×ベージュのイージーパンツ×ドレスシューズ×マフラー
参照元:https://wear.jp/
ブラウン系で統一した1トーンコーデ。
色の濃淡や素材の違いでメリハリを作り、ぼんやりした印象にならないようにしています。
キレイめな雰囲気が強いため、パンツの裾にあえてクッションを残し、ルーズさを出している点もオシャレポイントですね。
ダッフルコート
白シャツ×黒のワイドパンツ×ドレスシューズ
参照元:https://wear.jp/
フロントの「トグルボタン」が最も特徴的なダッフルコート。
フードがついていることも大きな特徴で、ロングコートの中でも最もカジュアルな印象になります。
学生が着ているイメージが強いため、コーデが学生っぽくならないように注意が必要ですよ。
黒スウェット×ワイドパンツ ×ブーツ
参照元:https://wear.jp/
トグルボタンの主張を抑えるとカジュアルさも抑えられますよ。
上下ともにルーズなシルエットでリラックス感のあるスタイルに仕上がっています。
カジュアルになり過ぎないようにカラーはシックにまとめて大人っぽい印象にしていますね。
アーガイル柄カーディガン×ワイドチェックパンツ×ドレスシューズ×マフラー
参照元:https://wear.jp/
柄と柄を合わせた上級コーデ。
ゴチャゴチャした印象にならないようにパンツのチェック柄は主張を抑えてトラッドな雰囲気に。
黒のオーバーコートでグッと大人っぽく、そしてルーズなシルエットでこなれた印象に仕上がっていますね。
チェックシャツ×黒のレザーパンツ×モカシン
参照元:https://wear.jp/
シックになりやすい秋冬コーデですが、明るいカラーで品よく見せるのも◎。
インナーもチェックシャツを合わせて華やかな印象に。
トップスがカジュアルな雰囲気なため、ボトムスは色(黒)と素材(レザー)で大人っぽく引き締めていますね。
白ニット×ストライプシャツ×デニムパンツ×ローファー
参照元:https://wear.jp/
カジュアルに見えしやすいダッフルコートは、合わせるアイテムに注意が必要ですが、気軽に取り入れやすいのがニットやシャツのキレイめアイテム。
カジュアルとキレイめのバランスを取るため、デニムパンツにローファーの合わせはその点を意識していますね。
レイヤードスタイルならコートを脱いだ時にも、物足りない印象にさせません。
チェスターコート
黒ニット×黒のフレアパンツ×ドレスシューズ
参照元:https://wear.jp/
テーラードジャケットの着丈を長くしたようなデザインが特徴のチェスターコート。
よりトラッドな雰囲気が強くなり、キレイめなコーデに重宝するアイテムですね。
オールブラックコーデに合わせ、デザイン性のあるチェック柄のチェスターコートを主役として引き立てていますね。
チェックシャツ×ワイドパンツ×白スニーカー×マフラー
参照元:https://wear.jp/
秋冬定番のマフラーやストールもおすすめ。
防寒性を高めるだけでなく、顔まわりにボリュームを作ることで小顔効果を発揮してスタイルアップしてくれますよ。
オーバーサイズのロングコートを着たときに「着せられている感」が出やすい方はぜひマフラーを巻いてみてください。
ブラウンのニット×白シャツ×黒のトラウザー×スニーカー×キャップ
参照元:https://wear.jp/
コーデ自体はキレイめにまとめつつ、キャップやスニーカーで外したコーデ。
どこかで崩さないと「仕事着」っぽい印象になってしまうので注意が必要です。
また、モノトーンの中、ブラウンのニットは温かみがあって、季節感を高めるアクセントになっていますね。
白シャツ×黒のワイドパンツ×ローファー
参照元:https://wear.jp/
チェスターコートは簡単に大人っぽい着こなしができるため、他のアイテムとどのようにバランスを取るかが重要ですね。
こちらは白シャツで品よく決めつつ、黒のパンツはワイドシルエットで程よく抜け感を演出。
ただシルエットはキレイなので、上品にまとまっています。
ベージュのパーカー×黒スラックス×ドレスシューズ
参照元:https://wear.jp/
ブラウンのチェスターコートにベージュのパーカーの重ね着した、王道のキレイめカジュアルコーデ。
キレイめ×カジュアルのバランスに、アースカラーで落ち着いた大人の雰囲気もプラス。
メリハリのある間違いのないコーデですね。
ステンカラーコート
グリーンのパーカー×白のワイドフレアスラックス×ドレスシューズ
参照元:https://wear.jp/
ロングコートの中でも最も着こなし・着回しがしやすいのがこのステンカラーコートですね。
キレイめとカジュアルのどちらにも使いやすく、ビジネスシーンでもよく見かけます。
オーバーサイズのシルエットとパーカーで程よくカジュアルダウンし、キレイめカジュアルなスタイルに仕上げています。
ストライプシャツ×ベージュのワイドチノパン×スニーカー×ニット帽
参照元:https://wear.jp/
暗くて重くなりがちな秋冬コーデをカラーで差別化。
ベージュやストライプシャツを使って爽やかでカジュアルな印象に仕上げています。
ワイドチノは野暮ったくならないようにロールアップしてスッキリとさせていますね。
白のタートルネックニット×デニムパンツ×ブーツ
参照元:https://wear.jp/
コートやジャケットのインナーとしてタートルネックは非常に優秀なアイテム。
首元に高さを作ることでフォーマルな雰囲気を作り、コーデを大人っぽく見せてくれます。
キメ過ぎにならないようにパンツはデニムでカジュアルダウンしていますね。
メルトンコートのお手入れ方法
安価なものから高価なものまで幅広く展開されているメルトンコートですが、せっかく買ったのなら、値段に関係なく長く大切に着たいですよね。
少しでもキレイに長く愛用できるように、メルトンコートのお手入れ方法を紹介します。
ハンガーに吊るして乾燥させる
参照元:https://wear.jp/
メルトンコートは水気や湿気に弱い素材なので、しっかりと乾燥させることが大事です。
外から帰ってきたらすぐにクローゼットにしまうのではなく、半日〜1日は乾燥させてからしまうようにしましょう。
ブラッシングする
1日着用したメルトンコートをブラッシングすることも強くおすすめするお手入れポイント。
参照元:https://stylestore.jp/
衣服には目に見えにくいホコリや外気の汚れ、花粉などがついています。
汚れがついたままでは衛生的に悪く、劣化が早まります。
また、ブラシをかけることで繊維の間に空気を含ませられ、洋服のハリを持続させることにも繋がりますよ。
他にも繊維の方向を整えることで毛玉の防止にもなります。
首回りの汚れを落とす
参照元:https://yuukiyukinosu.com/
冬でも汗はかいているので、素肌が触れやすい首元には汗が染み込んでいます。
そのまま放置すると黄ばみの原因になるので、着用後はしっかりと首回りの汚れを落としておきましょう。
アルカリイオン水などの洗剤であれば、油分も落とすことが可能です。
毛玉を取り除く
参照元:https://kinarino.jp/
すでに毛玉ができてしまっているなら取り除いておきましょう。
細かな毛玉を取り除くのは面倒なイメージがありますが、実は家庭にある「食器用スポンジ」で優しくこするだけでも簡単に取り除けます。(生地を痛める可能性があるので、あくまで優しく)
間違っても手で毛玉は取らない様にしてくださいね!生地が薄くなり傷みの原因になります。
クリーニングに出す
毎回のこまめな手入れをしていても、全体の汚れを家庭で落とすのは難しいですよね。
生地へのダメージなども気になるので、できればシーズン中に1回と、オフシーズンに1回程はクリーニングに出すことをおすすめします。
メルトンコートに関連する記事
(Pコート)
(ダッフルコート)
(チェスターコート)
(ステンカラーコート)
まとめ
いかがでしたか?
メルトンコートのことを知っていただけましたか?
メルトンコートは、冬のおしゃれには欠かせないアウターなので、まだ持っていない方はぜひ気に入った1着を探してください。
今回はメルトンコートとは?種類やメンズの着こなしと、お手入れ方法も紹介しました。